山口県

山口県美祢市於福町下大和鉱山

鉱体全体はスカルン鉱床で、一部に熱水鉱脈鉱床やそれらの酸化帯が見られる。採掘当時は、酸化帯に伴う自然銀や毛赤銅鉱、美しい孔雀石や珪孔雀石の標本が鉱物標本として知られていた。閉山後の現在、残された有名なズリが2箇所あり、下部のズリからはスカルン鉱物と金属鉱物が、上部のズリから銅の砒酸塩鉱物などの二次鉱物が採集できる。特に二次鉱物では、2000年以降プライジンガー石、フィリップスバーグ石が発見されているし、斜開銅鉱、コーンワル石、ザレシ石の良標本もある。写真で紹介している自然蒼鉛とミクサ石は同一母岩で、ビスマスの起源について強く示唆しているように思える。

自然蒼鉛

ミクサ石

日本式双晶

珪蒼鉛石